ビッセル神戸
ビッセル神戸はJ1のサッカーチームですが、同時にオーナーが楽天の三木谷浩史氏である事は有名です。
三木谷氏がプロスポーツのオーナーとなった初めてのチームがビッセル神戸ですが、今や東北楽天ゴールデンイーグルスのオーナーも兼務するに至り、プロスポーツにおけるフランチャイズ制の重要性に、一番精通しているオーナーと言えるでしょう。
ビッセル神戸でも東北楽天ゴールデンイーグルスの場合でも、オーナーになりたての時期に性急な人事で批判を浴びましたが、今のビッセル神戸を見る限り、その運営は上手くいっているといえるでしょう。
基本的にビッセル神戸のチーム運営は、クリムゾングループが三木谷士の下で行なっていますが、三木谷氏の影は薄く、フランチャイズチ−ムとして、地元の商工会議所や地元企業の協賛もあって、着実に地元ファンの支持を勝ち得ています。
成績からすれば決して強いチームではありませんが、2007年はクラブ史上最高タイの十位で、去年のJ2降格の危機で四苦八苦していた頃に比べれば、夢のような話です。
DFエメルソン・トーメ選手の引退セレモニーなどは、勝敗の結果に関わらずファンを魅了して、おらがチームの意識がファンにあってこその感動と申せましょう。
フランチャイズの醍醐味はまさにそのようなチームとファンの一体感にこそあるので、プロ野球の巨人のような、企業の宣伝公告塔としてしか見られていないチームは、存在感を低下させていくだけです。
奇しくも同じ三木谷氏がオーナーを務める東北楽天ゴールデンイーグルスも強くないチームですが、最下位を脱出したとは言え、まだBクラスの弱小チームにもかかわらず、地元に支持されて人気を博しています。
チーム名に楽天と入っていても、フランチャイズチームの本質を弁えた経営の賜物と言っていいでしょう。
ビッセル神戸のクラブ組織はヨーロッパのサッカーチームのクラブ組織に引けを取らないほど整備されたものになっています。
オーナー会長として三木谷氏がいるものの、社長兼ジェネラルマネージャーとして、安達貞至氏が経営にあたっています。
クラブの運営や選手の健康管理や育成などは安達貞至氏、ビッセル神戸の営業や広報活動は叶屋宏一氏が行なう体制をとっており、ホームタウンとしての営業をしっかり管理しています。
このように近代的な経営組織の下に、クラブ経営を行なっているプロ組織は、今の日本ではサッカーのクラブしかないと言えるでしょう。
また勝つだけがプロスポーツではない事を、ビッセル神戸は証明してくれています。